(キンギョで9寸)
6月1日 修行中 
 31日に、前坂谷へ行ってきました。「例のフライ」の修行のためです。この谷なら、他のどんな谷が釣れなくっても、とりあえずは何匹かは釣れるはずだから・・・。
10時半に到着して、色んなフライをとっかえひっかえ試して、リーダーの長さも7ft~10ft位にとっかえひっかえして、午後には少し下流に入って、前半は7ftのいつもの竿でやってたところを6ftの竿にしてやって、結局ボウズに終わる。
ただ途中に30分位ドライフライでやったけれど1匹も釣れなんだ。こんな日もある。
この日の修行では、とにかく落ち着いてフライを投げる事に特化。フライラインの軌跡にも何度も振り返って確認。なるほど、この重いフライはそういうライン軌跡をえがくのか・・。ならばこう投げればよい。あとは心を平静に保って、ゆっくりキャスティングすればよい。
とりあえずこの日、この小さな谷で、フライロストは1個もなかったのはちょっとだけ進歩。何せ、このフライ1個巻くのに、30分以上かかるのだから。

1日の修行は入谷。
ここも小さな谷なので6ftの竿。リーダーは8ftくらい。ほんとはもう少し長い方が良いかも知れんけど、トラブルを考えたらこれで良いかも。慣れたらもう少し長くしよう。
入渓して最初の頃は反応はなかったけれど、徐々にフライに反応するようになった。でもフライを咥えてくれませんな。これにはフライのアクション、引き方・流し方に問題があるはず。基本的には、教科書に出てくるウェットフライの操作。そして、このフライ独自の操作。色々試します。結果、4匹がフッキングしたものの、すべてバレた。フライの構造のせいか、柔らかすぎる竿のせいか、きっと、私の技術不足なんでしょう。でもとりあえず、これで釣れるのだ。
それから田茂谷へ行って昼食。ビール飲んで、宮部さんの「チヨコ」読んでカップ焼きそば食って・・・、修行中の身ながらマイペースではあります。
そして入渓。大き目な淵ではそこそこの反応はありますが咥えてくれません。小さなポイントでは無反応。しびれをきらしたのでドライフライにしたらパタパタと2匹。イソイソと写真を撮る。今日、最後のチャンスかも知れんから・・・。
再び例のフライ、「キンギョ」。ガツンときて9寸イワナが釣れた。

昨日も今日も、やけに毛虫が多かったです。糸はいて木にぶら下がっとるやつやら、いつの間にか自分に取りついとるやうやら、水面にプカプカ浮いとるやつやら、道端でアリと格闘してるやつやら・・・結構きれいな姿になっとりますが、あれはマイマイガか???
末恐ろしいこってす。

 
 (ツーショット)
 6月8日 修行中2
 この日の修行場所は庄川です。
10時過ぎに現地に到着してお気に入りのポイントに行ったら先行者の車。やむなく別のところに移動します。思ったほど釣り人は多くはなく、そそくさと入渓。相変わらず、「例のフライ」をとっかえひっかえして試します。でも時々は反応はあるもののフッキングには至らず。そのうち反応も少なくなってきて、お魚が釣りたい!と思ってきて、たまらずドライフライに変更。15分で2匹バラして、結局、どっちのフライでもお魚の姿は拝めませんでした。その先50メートルくらい先に入渓した人がいたし12時も回ったので前半終了。

それから最初入ろうとしたところに移動。先の車も帰ったみたい。あぐら椅子だしてビールをプシュリと開けたらパラパラと雨が降ってきました。う~ん、これは困った。すぐに止んでくれんかと、そのまま傘さしてくつろいでたけれども、だんだんと普通に降ってきて、仕方ないので車の中へ。ただこのまんまでは、昼食のカップ焼きそばのお湯が沸かせません。ガソリンストーブを車の中で火をつけるのは抵抗がある。それで傘さして車の外に出てスポーツスターに火をつけて、傘を差したまんま、しゃがんでお湯の沸くのを待ちます。雨水が流れてきてスポーツスターの所に溜まってきて1㎝ばかり水没。なんかちょっとむなしい。
やっとこお湯が沸いてカップ焼きそば作って車の中に入ってビールを頂きながら、それから読書などしながら雨の止むのを待ちます。この雨が、先行者の影響を掻き消してきっとお魚の活性が上がらせるでしょう。

そして1時半を過ぎたあたりで期待通り雨は上がりました。いそいそと入渓。仕掛けはドライフライのまんまだったんでそのまま釣る。すぐに数匹釣れるでしょう・・・、と思ったものの、ちっとも出ません。まあ修行中なんだからと「キンギョ」に変更。やっぱり反応はありません。でもがんばってやって1時間ちょっとで2匹釣った。それから「チョビスケ」に変更。本当はこっちで釣りたい。
このフライ、形は気に入ってますが、同じように作ってるつもりですが、なぜか動きの良いやつと悪いやつが出来上がる。この日結んだのも、その反省から先週作ったやつ。でも動きが悪い。なぜなんだ・・・。う~ん、ちょっと考えた。そして閃いた。もしかしたら・・・、フライをちょっと細工する。するとどうでしょう。フライがキビキビと動くじゃあありませんか。ポイントに投入すると、お魚がワッと寄ってきた(咥えなかったけれど・・)。なるほど、そういう理屈か。。。納得です。
これならイケるぞーと思った時、雨がパラパラ降ってきた。雨が嫌いな私は、さてどうしようかと迷って、とりあえずカッパを着ようとしたらザーザーと降り出した。挫けて3時半に出渓。

私、修行中の身ではありますが、雨は嫌い。滝行ならば進んでいたしますが・・・?

 
 (牛道のヒメレンゲ、咲き始めました)
 6月15日 修行中3
 まだまだ「例のフライ」の修行中です。
まず14日の林谷。バックウォーターの少し上に下りると増水してます。そして仕掛けを作ろうとして石に腰かけようとしたら・・・、毛虫が数匹うごめいてる。辺りをよーく見回すと・・・、ネコヤナギにはびっしりと毛虫。そして仕掛けを作って釣上りますが魚は1回しか反応しなんだ。それよりなにより、バックウォーター近辺てのはネコヤナギが多い。しかも増水してるから川の真ん中を歩く訳にもいかず、その毛虫だらけのネコヤナギと川岸の間を進まねばならん。恐ろしいこってす。1時間で退散。
それから牛道へ行って昼食。ビール飲んでまったりして釣り始める。最初はそこそこの反応があったものの咥えてくれませんな。そのうち反応も無くなってきて退散。

15日、久々に久沢へ行ってみます。油坂を超えて夢の懸け橋渡ってダム沿いの道を進みます。するとまあ、何匹も何匹もの毛虫がぶら下がっとります。時々フロントガラスにコンコンと当たる。そして取りついてもぞもぞと動き出す。それをほっといたら、1匹車内に入ってきた。慌てて車を止めて払いのけました。
久沢林道の入口はしっかり治っており、その先も問題なく進めました。目的のポイントについて谷へ下りて釣り始めます。毛虫はあちこちぶら下がっておるし流れの淀みなんかには何匹も浮いておるし、河原の石の上にももぞもぞとはしとりますが、さして気にはならない。ここは小渓流ながらも河原があるからだと思う。
ただ、魚の反応はさほどではなく、2時間ちょっとでアマゴ1匹のみ。こういうフラットな流れは、やっぱりドライフライでやるべきです。
そう思って、そこそこ落差があって淵もある田茂谷へ行って遅い昼食。
骨組堰堤から入渓して10分後に後悔した。このあたり、ネコヤナギが多い。毛虫がビッシリ。河原はなし。「キンギョ」で釣り進も魚は全く反応ない。そして首筋あたりがシカっとした。思わず手をやったらむにゅとした感触。毛虫じゃぁ~~。これは注意して進まんといかん。それでどーしても草むらを行かねばならん時には、まずその辺を棒切れで叩いて毛虫を払い落として進む。でも・・・、奴らは膨大な数で挑んでくる。しばらく進んだら、また首筋でしかっとした。即座に払い落とす。またもや毛虫じゃ~~。
あかん、もう岸辺は歩けん。無理してでも川の中を歩こう。そしてそして、またまたしばらくしたら、またまたまた首筋がシカっとした。恐怖とともに払い落とす。毛虫じゃあ~~~~。なんで?なんでなんで???川の中しか歩いとらんのに何で毛虫に襲われるのだ???。しかし、その辺の石の上にもウヨウヨいるし、水面にもいっぱいうごめいてるし、奴らは圧倒的な数とあらゆる手段を使って私を襲おうとしとる。
その間、ものの3~40分の出来事。このままでは私は毛虫に取り殺されてしまう。逃げねば!!
しかしその場所は林道からは離れてるし、その斜面を登ろうとすると草ぼうぼうだから林道にたどり着く前に毛虫まみれにされてしまうし、かといって戻るのも怖いし進むのももっと怖い。ここは冷静になって辺りを見回す。と、杉林が見えた。毛虫だって針葉樹にはおるまい。そしてその杉林の近くへ行った。ただし、谷から杉林までの10メートルあまりは低木の茂った毛虫帯。こんなところは誰も通らんから踏み跡なんかある訳ない。蔦もからまってる。その入口だけを見ても毛虫がうじゃうじゃいる。でも、今の私には、ここを突破するしかないのだ。でないと毛虫男にされてしまう。。。。。
意を決して、棒切れもって辺りを叩いて叩いて進む。休むとゾミゾミと迫ってくるから休めない。叩いて叩いて、なんとか無事に杉林にたどり着いて息を整えた。やっぱり毛虫は杉林にはいなかった。
奴らの唯一の弱点は杉林だと知った。
(けどね、ホラー映画だとそこでは終わらないんだよね。成虫となった毛虫・マイマイガは、杉林のなかにびっしりと張り付く。そして、釣り人が通るたびにバタバタと羽ばたいて毒のある鱗粉をまき散らすのだ。・・・そうならんことを祈ります)

ケムンパスでやんす。。。 
 (ケ・ム・シ)
 6月22日 修行中・ラスト
 この1か月ほど「例のフライ」の修行をしておりましたが、本日はその最終日であります。
釣行先は、毛虫が大発生と評判の庄川上流。でも私、あそことあそこの区間なら、きっと毛虫の影響は少ないと思う区間があった。少なくとも、私の首筋までは登らせない。まずその一つ目の区間に行ったら先行者の車あり。で、もう一つの区間に行こうとしたけれど、林道を走ってても毛虫はぶら下がっておりませんな。8日に行った時は国道でも一杯ぶら下がってたのに・・。今日は毛虫の活性が低い!!
なので適当に入渓。釣り人が少ないのは、きっとみんな毛虫を恐れてるからでしょう。
谷に下りて辺りを見回しますが、どの石の上にも毛虫は居りません。流れの巻き返しにも浮いてない。そこで河原のネコヤナギを見ると・・・、葉っぱの裏に一杯居りますが、みんなジッとしてます。きっと、昨晩の雨の影響でしょう。奴らは濡れた葉っぱをよう動かんらしい。
毛虫の弱点その2。奴らは雨に弱い!!

さて釣り始めます。最初の溜まりで早速反応あり。でも釣れん。その後も時々反応あり。でも釣れん。フライをとっかえひっかえしても釣れん。反応はするけれどもそれまで。2時間で挫ける。
そして上流へ移動してサラダ巻き食ってビール飲んで後半戦。
午前中はずっと曇ってたけれど時々は薄日が射してくれます。なんとのう昆虫も動き出した。浮いてる魚も見え出した。「あそこにドライフライを浮かべたらきっと釣れるだろうな」なんて状況も見え出した(もっとも、この渇水だから竿を振りあげただけで逃げてったかも知れんが・・)。でも「例のフライ」にはちょっとだけ反応するだけで咥えてはくれません。
そして、毛虫も動き出した。まあ、活発というほどじゃあありません。モゾモゾ、程度です。でも1匹だけ、首筋に登られた・・・・。

えー、「例のフライ」修行。本日を持ちまして終了です。次回からは通常の釣りモードに戻ります。なんせ今シーズンもあと3か月しかありませんからね。このまま釣れない釣りを続ける訳にはいかない。
この修行、結願成就とはいきませんでしたが、と、言うより、修行断念ではありましたが、なんか、久々に釣りに真剣になった。新しい釣りというか、知らなかった釣り方ってとっても面白い。
今回得たことは、「例のフライ」をどこへ落とせば魚が逃げてくことが解ったとか、私ゃキャスチングがヘタなんだとか、そんな後ろ向きなことばっかです。
でも、この釣りは面白いのだ!!!

 
 (久々に釣った)
6月29日 庄川上流 
 この日の朝早くというか未明にそこそこの雨が降りまして、目覚めた時には雨は上がっておりました。あの、超渇水だった長良川は平水かちょっと増水くらいにに戻って笹濁り。こりゃあ今日の渓流は爆釣でしょう。うふふ・・・。
そそくさと庄川へ。
ここもやっぱりそこそこの雨は降ったらしく、あの超渇水から平水からちょっと増水くらいの水量。こんな状況だったらもうバカバカ釣れてお魚に申し訳ないなあ、なんて思いながら、久々にドライフライ結びます。それに雨上がりだから毛虫も動かないし・・。
当然、ボコボコ釣れるはずだったんだけど・・・。釣れん。時折反応するのは仔アマゴ?のみ。30分で挫けた。
フライを例のフライ「キンギョ」にすると、それなりには反応します。が、釣れません。いつものことです。でもお魚が見れないよりはマシ。きっとこの増水で、水面よりも水中のエサを食ってるんだと思う。ニンフかウェットの方がよかったか?2時間で挫けた。

少し場所を変えて、いつものようにカップ焼きそば食ってビール飲んで文庫本めくって、再び谷へ立ちます。
毛虫も少しばかり動くようになった。午前中使ってた軽い軽い6ftの竿から、本当は軽い7ftの竿に替えたら、どえらく重く感じた。慣れとはこんなもんだ。
再びドライフライを結んで釣り始めます。そしてやっとこ1匹釣った。お魚に触ったのは久々です。でもその後は続かなんだ。
この1か月の間釣れなんだのは「例のフライ」のせいだと思ってたけれど、私ゃドライフライでもよう釣らんのでした。
4時半納竿。