(林谷のアマゴ)
 9月2日 林谷
 今日はスズケンさんに誘われて、久々に林谷へ行ってきました。
ここは私の大好きな渓なんですが、近頃はトント足が遠のいておりました。何故かってーと、トシをとっちまったせいか、あの林道が怖くなってきたのです。
「もしあの切り立った崖のとこで対向車が来たらどうしよう」「そうなったら100~200mくらいバックせねばならん」「ちょっと間違って落ちたら、確実に死ぬ」「相手がバックして落ちたら・・・」と、考えてしまうのです。それに私の運転能力も、確実に落ちてきてると思うし・・・(自覚はないけど)。
でも今日はスズケンさんが居るので、その心配心も半分で済みます。

9時過ぎに軸やを出発して、油阪を超えて林谷林道に進みます。車は私の新車ジムニー。未舗装道に入って、う~ん、これぞジムニーで走る道だ!!楽しい~~~。と、先の心配もすっかり忘れてしまった。
そして、あの切り立った崖の部分に差し掛かりました。
幸い心配した対向車はなかったけれど、20mくらい先の草むらがユラユラ揺れて、そこからクマが現れまして、彼も我々に驚いて、林道を10mばかり走ってから山の上の方に登っていきました。
車の中から見るクマは、とっても可愛いです。

そして目的地について、林道を少し下って(さっきクマが登っていったとこより100mくらいこっち)渓に下ります。草むらをかき分けるのが、なんとなく緊張します(クマは上に登ったから心配ないはずだけど・・)。
天気は上々で水位はやや多め。今年の九頭竜は、いつも水量は多めでした。
スズケンさんはもちろんドライフライ、で、私もドライフライ。2人して釣り上がるも、ほぼ反応はなし。
そのうち私が小ぶりなイワナを釣って、もうしばらくして挫けた。ハズカC45にします。と、時々反応あり。でも釣れない。そして出渓点手前で18㎝アマゴが釣れた。嬉しい~~。そしてスズケンさんは・・・、あのポイントで出なきゃあ、しょうがないです。今は魚は、水面には興味ないようです。

車の所に来て昼食して後半戦。
しばらく時間を置いたのでなんとかならんかと思ったものの、渓の様子は午前中のまま。
スズケンさんのドライフライには時折は反応はするし、私のハズカシにも時折は反応する。ただ、釣れない。渋い。
そしてスズケンさんが小さな分流筋に入ったので、私は本流筋でドライフライに交換した。と、パタパタと3匹釣れた。ほんの100mくらいの区間。此処だけが調子よかったみたい。
その後の合流点からは、以前のままよろしくなかった。
3時半納竿。

 
 (ここのもそっと上流で・・・)
 9月10日 高鷲の渓
 今シーズンも、もうあとちょっととなってしまいましたね。
私、アセアセであります。
通常の私なら、10時半か、早くとも10時に谷に下りるのが常なんですが、今日は9時半には谷に下りてた。もう、ゆとりが無いのです。
まずは最初の谷。
ここは久々ですが、2年ばかり前に伐採があって、簡単に谷に下りられました。
水位は少しばかり増水しておりまして、期待は持てたものの、そして良型も2匹ばかりはからんでワクワクはしたものの、結局は、2時間ばかりで18㎝位のアマゴ1匹に終わりました。
まあここは今日の本命ではないんで、それでよいです。

それから本命の谷へ行きます。
第一候補の所へ行ったものの先行者あり。うーん、残念。今日の水量なら、ここでボコボコ出るはずだったのに・・。
それで第二候補の区間。
ここは先行者はナシ。ただ、真新しい踏み跡はあったけど、それは昨日の釣り人だと考えることにします。

ここでカップ麺食ってビール飲んで、いよいよ谷に立ちます。
まずはドライフライ。・・・。う~ん、出ない。
それでも我慢して釣り進むも、稀に小さいのが絡む程度。
フライをハズカC45にする。・・・も、ドライフライよりはややマシに反応はするか・・・?といった程度。釣れる気は全くしません。
そんな感じで、ドライとハズカCを交互に使って、やっとこ18㎝位のアマゴを釣った。これはドライフライで釣れました。
でもその後も反応は芳しくなくって、ついに最後の堰堤。

それまで付けてたハズカCからドライフライに替えて、まずは手前の流れに投げます。・・・沈黙。
そして真ん中の奥。それから右手の本命ポイント。さらに左手の岩の突き当り・・・。それぞれ沈黙。
やっぱりダメか・・・。
そんなことを思いながらも、フライをハズカC45にします。
まずは、真ん中のポイント。と、そこでかすった。その後は続かなかったけれど、もしかしたら、右側の本命ポイントでは来るかもっ、と、期待が高鳴ります。
でもそこは沈黙。やっぱりダメか~~。
諦め気分で左側のポイントに投げて、岩の手前辺りでターンをさせます。
と、ラインが、グッと止まった。あれ?岩に引っかかったかな??と思ったら、水面下でなにかがユラリとした。
すかさず合わせます。「ちょっと合わせが遅かったかな」と思ったものの、ちゃんとフッキングしてました。
ただその魚、デ・・・、デ・カ・イ!!!
一瞬、鯉を釣った、と思ったくらい。
でもこんなところに鯉が居るはずもなく、白い斑点が確認できたから、これはイワナで間違いないです。
その大イワナは、割とすんなりと寄ってきて、まあ、私としてはアタフタとしましたが、なんとかネットイン(不可)というか、確保!!

 

どうじゃ~~。
手計りですが、45㎝はあるぞ!!。

私、これで今シーズンの運は使い果たした。
もしかしたら、来年の運も使い果たしたかも知れん。
残り少ない今シーズンですが、私はもう心置きなく終えられます。
あとはもう、しみじみと渓をかみしめます。

 
 9月23日 九頭竜
2日前に船長からメールがあって、「アマゴが釣りたいので九頭竜に行こう。それから新ジムニーにも乗りたい」とのことで、もちろんOKであります。
9時過ぎに軸屋に来てもらって、ジムニー号に乗って出かけます。
そして船長のリクエストしたポイント(ここは以前、私が「アレ」を発見したとこなんです。その後しばらくは、ここへ来ると、どうにも胸の内がソワソワしてたんですが、今はもう、何の感じも持たない。時間は、おおよその事は解決してくれる)に着いたら、先行者の車がありました。幸い、窓枠の目張りは無かったです・・。
それでここは諦めて、もう少し下流に行って入渓。
船長が「ビール飲んでもいいよ」と言うので、私一人でプシュリ。河原で煙草ふかしながら船長の釣り姿を眺めてたら、彼が下流の方を指さします。と、そこには2人組のルアーマンが・・。
まあ、この時期の渓流はこんなもんです。
近づいてきた対岸の2人組に、船長が身振り手振りで「我々は上がるから、あなた達、どうぞ」とやったら「すみません、どうもありがとうございます」と身振り手振りで返してくれた。さわやかで、とてもヨロシイです。
そんでもって、仕方がないので、それに私はビール片手に持ってるんで、ジムニーのキーを船長に渡して助手席に乗り込んで、田茂谷へ行きます。まあ、これで船長にジムニーを運転してもらえるし。
そして、その林道の真ん中に30㎝径くらいの石が落ちてまして「これ、ジムニーなら跨げる?」なんておバカなことを言う船長さんなのでありました。
そしてそして、やっとこさ釣り開始。
船長はルアーなんで、私はドライフライ。水量は多め。ドライフライには稀に反応があるものの、ルアーにはほぼ反応はないらしい。そのうち、私がイワナを釣った。それから我慢して釣り続けて、船長もイワナを釣った。その後もさっぱりで前半終了。

昼食後、また本流に戻って釣り始めます。釣り人の車が見当たらないから、多分、みんな午前中で見切りをつけたんでしょう。
でも我々、黙々と釣ります。
ドライフライには、時折仔アマゴが絡みます。稀に20㎝くらいのヤツも。ルアーにも、稀に絡むらしい。でも釣れない。
そのうち船長は飽きてきたのか、座ってたり、写真を撮ったりしてます。多分、釣れないと見切ったのでしょう。でも私は釣れないことには慣れてるので、別段、普通の釣りなのです。
それでまあ、だらだらと釣り続けて、船長が「もうここで上がろうよ」なんて視線を投げかけてきたけれど、私は、そんな草むらかき分けてゼーゼーいって上がりたくないから「「もうちょっと先に階段があるから、そこまでにしましょう」と言って、結局、後半はお互いボウズに終わったのでした。


その晩、局長さんから「釣り20%焼肉80%に行きます。ご一緒にいかが?」とのメールがありました。もちろんOKであります。
翌朝9時半に、局長さんと坪さんがやってきました。まずはコーヒーを馳走します。ブラジル2・コロンビア4・ガテマラ4の割合のブレンドです。
そして局長さんが「45㎝のお祝いです」と言って4個のカップ焼きそばを差し出してくれました。
おおー凄い。みんな私の知らないヤツばかりだー。私、大喜びでした。
しばし会話して出発。
現地に着いて谷におりて釣り始めます。でも、全然反応なし。で、15分ばかりしたら・・・。前方に釣り人がいるじゃないですか。う~ん、まあ、この時期の渓流はこんなもんです。
それから谷を変更して、今度こそは先行者なし。足跡もなし。水位は平水。きっと釣れるはず・・・。
えっと、局長さんのメールには「釣り20%」とありましたが、その主目的は、坪さんの新調したネットの入魂式をするためなのだそうです。それで、まずは坪さんがドライフライで先行します。私はチョビスケで局長さんはハズカCフライで後に続きます。でも反応はよろしくない。
それから、なんとなくに代わる代わる前に出て釣ります。それぞれ、時折には反応はありますが・・・。
そしてもう少しで出渓ポイントというところで、やっとこ坪さんが釣りました。新ネットの入魂完了~。パチパチパチ~~~。(後の2人はボウズに終わる)

そしてさらに場所替えして昼食です。いや、焼き肉です。
局長さんが、セワセワと準備に取り掛かります。「掛け軸さん、箸ある~?」と声をかけられて・・・。
スイマセン。私、箸とビールだけは持ってきました。いつものこってす。私、あなた方の住む南の方角には、決して足を向て寝ません。
焼肉、たらふく頂きました。美味しゅうございました。そして山ホップの天ぷら、クセになりそうです。

焼肉終了後、お二方はもう十分に満足といって帰り支度。でも私は、谷を前にして立ち去るほど達観はしておりません。
「ではまた来年お会いしましょう~~」と言って、私だけ谷に下ります。
チョビスケつけてシズシズ釣る。時折の反応はあり。1匹釣って1匹バラして、日が陰ってきたら急に肌寒くなってきた。「今シーズンも、もうすぐ終わっちまうんだ~~」
大岩の所で納竿。

 
 (鷲見川・長良川の合流点)
 9月30日 ラスト
 本日は、師匠と船長との釣行であります。
平素であれば、9時半に掛軸店に来てくれるんですが、今日は9時15分着と早い。
で、平素であれば、30分ぐらいはグダグダと話してから出かけるんですが、今日は9時半には出発と早い。
もう今シーズンは、今日限りなんだよ。

まずは鷲見川と長良川との合流点に下ります。3人共、ここは初めて。水位はやや多めで、天気は良好。大場所もあって、ルアー船長に尺アマゴが期待されましたが・・・。
出るのは仔アマゴばかり。私のドライフライにも、仔アマゴはよく絡んだ。・・・。そして何事もなく前半終了。

それから鷲見上流に移動して昼食。
船長が作ったイワナの干物を頂いて(干物になっても、イワナの味は健在)、師匠の作った新米頂いて(香りが良いです)、もちろんビールも飲んで(天気が良いから美味い)、後半戦に移ります。
ここは前半の所よりは、少しは魚の反応はあって、でもドライフライでは仔アマゴしか反応せず、私はチョビスケにします。すると仔アマゴもほとんど反応しなくなって、本当はチョビスケで釣りたいんだけど、でもやっぱり釣りたいから、ハズカC45に変更。これなら多少は沈められるはず・・。
そしてしばらくして20㎝くらいのイワナを釣った。それからもう少し先の堰堤下でもう1匹。これが今季最後のイワナでした(写真)。
ルアー船長も苦労に苦労を重ねてやっとこイワナを釣って、ブドウ虫の師匠は余裕でアマゴイワナを何匹か釣って、今季の終了となりました。


えー、例年であれば、この今季最後のコメントに「今シーズンもなんとか無事に・・・」なぞと書くところだったんですが、今年は2月に阿多岐において小枝で目を突いて病院通いになってしまったし、5月には大洞谷川でジムニーが壊れてしまったりで(後日廃車の運命をたどった)決して無事なシーズンではなっかったのです。
でも9月の始めに45㎝が釣れて・・・。私、いまだにその時のことを思うと、顔が自然にニヤケてしまうのですよ。
まあ、マイナスなこともあればプラスの事もある。差し引きゼロといったところか。(いーや、45㎝のプラスは大きすぎる。アンタ、この先気を付けなさい。とのご意見もありますが・・・)
ともあれ、現時点では、五体満足に今シーズンを終えられました。まずは何よりです。

今シーズンも当HPをご贔屓下さいましてありがとうございました。
私、今後しばらくは冬眠に入ります。
また来年の2月には復活の予定です。
それまで皆様、ごきげんよう~~。