(チョビスケとイワナ)
 7月6日 鷲見川
 白鳥の私の掛軸店のお隣の家には、柿の木やら琵琶の木やら色んな木が植えてありまして、ご多聞にもれず5月辺りには小さな毛虫が一杯おりました。でもお隣のオネーさんが一生懸命駆除したのですが奴らはしぶとかった。柿の木の葉っぱは2/3以上のダメージ。ただ、努力のかいあってか近頃ではほとんど見られなくなりました。
5日ばかり前にシゲシゲとその柿の木を見ると、毛虫は見られなかったけれど、3個の蛹を発見。そうか白鳥の平地ではもうすぐ羽化が始まるのかと心します。が、その2日後、窓開けて仕事しておりました私の仕事場の中に、1匹のマイマイガが入ってきました。マイマイマイマイとせわしなく飛び交います。鬱陶しいことこの上ない。窓に当たるマイマイガをホーキで移動させてなんとか外に追い出した。それから30分ほどしたら、またまたマイマイマイマイと入ってきた。再びホーキで苦労して追い出したと思ったら別の1匹がマイマイマイマイ・・・。
以上の事を2回繰り返して窓は閉めた。外を見回すと数匹のマイマイガがマイマイマイマイしておりました。今年の夏は窓は開けれんな。
隣のオネーさんがあれだけ駆除したにも関わらず、早くもこんな状況だと、誰ぁ~れも駆除しない、あのおびただしい渓流の毛虫が羽化したら、きっと、フォルスキャストする度にマイマイガが釣れることでしょう・・。
今日の釣果。「アマゴ1匹・イワナ3匹・マイマイガ28匹」・・・末恐ろしいこってす。

9時半に掛軸店を出発して牛道最上流を目指しますが釣り準備中の人が・・。そこで桑ヶ谷を目指したら入口で工事中。
そして鷲見の上流に落ち着きました。曇りで時たま霧雨くらい。水位はやや増水のあとがありますが、これで平水かもしかしたらちょっと渇水なのかも・・。まあ、私にはこれくらいが丁度いい。
例のフライ「キンギョ」で釣り始めたら20メートルも進まないうちに2匹バラした。おおっ、今日は釣れるかも・・。
その後もそこそこお魚の反応はあって、フライを追うもの、当たりだけのもの、バラすもの・・・、と飽きなかったけれど、2時間で1匹も手には出来なんだ。

谷を上がるころからシトシト雨になってきて、それで少し下流に下って車止めて文庫本なぞをめくってビール開けて、雨が止んだからバーナーでお湯沸かしてカップ焼きそば食って再び谷に立ちます。
そしてすぐに「チョビスケ」で1匹釣る。幸先がよろしいです。嬉々として写真撮ってたら雨が降ってきた。そそくさと杉林に移動。そこで一服してたら首筋にシカッとした。毛虫です。今日の毛虫は活性が低いとはいえ、そこらじゅうにおります。杉林に入る手前のヤナギ帯で付かれたらしい。緊張感を持って移動せねば。
しばらくしたら雨も上がったんで再び釣り。でもその後はほとんど反応が無かった。最後のポイントで1匹バラして4時過ぎに終了。


7月13日
 増水・雨のため、1回休み。
また見てね~~。

 
 (鷲見川を釣る)
 7月21日 庄川
 朝、軸店でのんびりしておりましたら、タルカスさんがやってきた。
「おやおやお久しぶりですね。相変わらず金華山登ってますか。えっ、御嶽やら白山にも行かれてるのですか。すごいですね。釣りは?あっ、そうですか。今日で2回目ですか。前回はいつごろ行ったんですか?そう、2か月前ですか。じゃあ、あの毛虫地獄は味わってないんですね。来年はぜひ6月中旬に釣りに行ってください。ぞぞけ立つような経験ができますよ」
そんな会話を交わしながらコーヒーを馳走しまして、今日はどこへ行くのかと尋ねたら、一色行って林道歩いて上流行って釣るのだとおっしゃる。一瞬「私も連れてって下され」と言おうかと考えたけれど「林道歩いて・・・」を聞いてやめた。山歩きをするがっしりした体格のタルカスさんにはついていけるはずがない。私ゃ軟弱なのだよ。

9時半くらいにタルカスさんを見送って、そらから私も釣り準備して10時前に出発。
庄川に着いたのは11時くらいか。ここは平水ですね。天気が良いので気持ちいい。河原に下りてビールを開けて「キンギョ」を結びます。タバコなんぞをふかしながら岩に座ってフライの泳ぎ方を確かめます。下流に振って、それから手前に振ったらラインがビールを倒して水没。まだ1/3も飲んでないのに・・・・。悔しい・・・・。
気を取り直して釣り開始。でも、たまに反応するくらいであまり芳しくない。1時間ばかりしてハズカC45に替える。
この「ハズカC45」というのは局長さんが考案したフライで、2日前にもこのフライを使う局長さんに0対3匹の釣果で完敗しておりまして、やはり敵を知らねばと思い作ったのです。
そしてそのフライの1投目。いきなりお魚が反応した。私のフライに対する反応とは全く違う。そして3投目にいとも簡単に23㎝くらいのイワナが釣れてしまった。そしてパタパタと2匹バラす。「この反応の良さはなんなんだ!!」
私、ちょっと落ち込みます。だって、このフライにゃあ私の「キンギョ」やら「チョビスケ」では絶対にかないっこない。反応のしかたが全然違うもの。5月に完敗したときに、局長さんが私を憐れむように慰めてくれたのは、こういうことだったのね。ようするに次元が違うのですよ。
ただ、その後は反応も徐々に薄くなってきて1時前には前半終了。まあ、12時~2時くらいは、私の印象としては反応は鈍るもの。

それから上流に移動して、カップ焼きそばとビールと文庫本。マイペースです。
そして入渓。まずは「チョビスケ」を結びます。ただ、稀にしか反応しない。「キンギョ」にする。やっぱり同じ。そして「ハズカC45」。最初のポイントでバラした。次のポイントでアマゴを釣った。その後は徐々に反応は鈍くなって、落ち込みの肩に魚が見えるようになったのでドライフライに付け替えようとしたけれど、ドライフライは今持ってこなかったことに気づいてそのままのフライで反応はほぼなくなってしまった。

「ハズカC45」はとても素晴らしいフライでありまして(あくまで、私の「キンギョ」「チョビスケ」に対してではあります)今後私もこれを使うでしょうが、いずれ私も、そのフライを超えるフライを考案したいものです。

 
 (暑さの厳しい折、皆様ご自愛下さいませ)
 7月26日 六厩川
 久々に六厩に行ってきました。
カンカン照りでクソ熱いです。渇水で温くなった水の中、新チョビスケやらハズカC45やらドライフライやらキンギョやらを使って1匹の反応もなかった。
このクソ熱い中、釣行先を間違ってますね。
それから三谷川へ行って、いつもの木陰に行って昼食・・・が、毛虫に食われたせいで葉っぱはほとんどなくって、わずかに残った葉っぱのちょっとだけ密度の濃い部分の木陰を、太陽の移動に合わせて10分ごとに移動して昼食を済ませる。
それからドライフライやらハズカC45やらキンギョやらをとっかえひっかえして、やっとこイワナ1匹に終わりました。
土用隠れ・釣れない時期となりましたね。